本当に好きなこと


先日行われたピティナの全国大会。
かつて私の教室に年中さんの時から通ってきてくれていた高校生の生徒が出場しました。

その生徒は、幼い時からピアノが楽しくて楽しくてたまらないという子どもでした。
幼稚園の時から他のことを忘れるくらいピアノが好き。
「ピアノが好き」のツボにすっぽりとはまってしまったのですね。

小学校から帰ると夜までピアノ。
4時間、8時間、その時によって色々だったようですが、本当に好きなことには時間を忘れてしまうものなのですね。
頑張らなきゃ、練習しなきゃ、と思う前にやっている。楽しいから苦しくない。沢山の時間をかけるから上達するという良い循環が生まれます。

もちろん年齢を重ね、大きな目標を持つようになれば、幼い時のように純粋に楽しいだけではすまなくなってきますが、好き、楽しい、という気持ちがしっかりとベースにあれば、厳しくても次のステップに希望を持って取り組めます。
人生でこんなにひたむきになれる事があるのは本当に幸せなことですね。

教室に来てくれる子どもたち一人一人の個性もペースもさまざま、家庭環境も、ピアノに対する気持ちの濃淡もさまざまですが、それぞれがピアノを楽しみながら伸びていってくれる事を願って止みません。

「昔ピアノ習っていたの」というのでなく、ずっと傍らにピアノがある人生。
ピアノを弾くことがその人の楽しい遊びであり癒しになる。そんな風になってくれたら嬉しいです。

人生まだまだ始まったばかりの子どもたち。
長い目でゆったりと見てあげて、その手助けができることを幸せに思います。